高校時代に進路を考えていた際、父が土木工事の監督をしている姿を見て、「ものをつくる仕事って面白そうだな」と感じたのがきっかけです。ただ、自分は道路やインフラよりも「人が住む空間」をつくり上げることに魅力を感じ、建築の道に進むことを決めました。

大学の授業では設計も学びましたが、決まったパターンを組み合わせる作業が多く、次第に、パズルを解くような感覚に物足りなさを感じるようになりました。「もっと自由度が高く、より実践的で、現場に近い施工管理のほうが自分に合っているんじゃないか」と感じたのが、この仕事に興味を持ったきっかけです。

街中で、グレーのシートに覆われた建設現場の前を通るたびに感じていた、「あの中で、一体どんなふうに現場が動いているんだろう？」という純粋な好奇心が、自分を動かす原動力になりました。

特に成長を感じたのはコミュニケーション能力です。僕は最初、人と話すのが得意なほうではなくて、自分から積極的に声をかけるのは難しかったのですが、入社2年目に、所長と2人で現場を担当した際、「ここは自分が動かないと」という状況に何度も直面しました。その経験がきっかけで、責任感とともに自分の殻を破ることができたと思います。

もう一つは、施工図面の作成に関してです。最初は、設計図書から必要な情報を読み取るのが難しく、どこに注意すればよいのかさえ分からない状態でした。しかし、先輩方の指導や現場での経験を重ねる中で、ポイントを掴めるようになってきました。

自分が描いた図面をもとに職人さんが作業を進めてくれ、それによって建物が完成していく様子を見ると、本当にやりがいを感じます。図面に関しては、まだまだ訓練中ですが、手応えと自分の成長を日々感じながら取り組めるのはやっぱり楽しいです。

「挑戦を歓迎してくれる会社」だと思います。自分から「これをやってみたい」と進んで手を挙げれば、新しい仕事にも挑戦させてもらえる柔軟な風土があります。僕自身も、施工図面の作成に挑戦する機会を得たことで、さらに力をつけることができました。

もう一つ言えるのは、優しい先輩が多いです。分からないところを丁寧に教えてくれたり、懇親会でも趣味の話題など気さくに話しかけてくれたり、そういった雰囲気も魅力に感じています。

（2024年12月取材）